日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社様

 

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社様は2014年4月より日本KFCホールディングス株式会社様に社名変更されていますが、本事例は社名変更前に作成されたものであり、旧社名である日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社様と表記しております。

新会計システム導入プロジェクト


密なコミュニケーションを通して目的・課題を把握・共有
ユーザーにとっての使いやすさを確保しながら
時代にマッチした会計システムに刷新

プロフィール

設立:1970年
資本金:72億9,750万円
本社所在地:東京都渋谷区
事業内容:ファストフードチェーン「ケンタッキーフライドチキン」、宅配ピザチェーン「ピザハット」、ビュッフェ・スタイルのイタリアンレストラン「ピザハット・ナチュラル」の事業展開
http://japan.kfc.co.jp/

創業者であるカーネル・サンダースのキャラクターでおなじみの日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社(以下、日本KFC)様は、日本においてファストフードチェーン「ケンタッキーフライドチキン」(約1,170店舗)、宅配ピザチェーン「ピザハット」(約360店舗)と新規事業「ピザハット・ナチュラル」(4店舗)を運営しています。42年間にわたり、安全・安心な素材を使い、店舗で手づくりするできたてのおいしさを最高のサービスとともにご提供するという姿勢は、主要食材である鶏の仕入先を、厳しい認定条件を満たした全国約280カ所のKFC登録飼育農場で育てていることなどからも、うかがい知ることができます。会計システムの老朽化と、内部統制などへの対応という観点から、ProActive E2というパッケージシステムをベースに新会計システム導入に踏み切った日本KFC様を、当社は、密なコミュニケーションを通してご支援しました。

財務会計システムと2つのサブシステムを導入する大プロジェクト

「十数年にわたり自社用に開発したシステムを使った後のパッケージシステムへの移行なので、自由度が少ない分苦労はありました。しかしながら、内部統制対応や将来の制度会計変更も見据えた対応を実現する、時代に即したインフラを構築することができました」。そう語るのは、今回のプロジェクト全体を統括された、CIO 兼 情報システムユニット ゼネラルマネージャーの田口春樹様です。

同社では、大型汎用機上に構築した独自仕様の会計システムを長年運用していました。2009年4月までに決算早期化、さらに2010年度に決算期の切り替え(11月から3月)が決まっていたことから、会計システムのリプレースを検討し、その結果、決算早期化に続いて即座に新会計システムのプロジェクトに着手することになりました。今回のプロジェクトを経理面から支えた経理ユニットマネージャーの高木雅弘様は次のように説明します。「2008年、決算早期化を機に、会計システムの将来像を検討しました。その結果、老朽化も踏まえ、会計システム再構築は必須であるとの判断に至りました」

このプロジェクトは、2010年4月に財務会計システムをサービスインし(第1フェーズ)、その後段階的に債権・債務管理(第2フェーズ)、経費管理(第3フェーズ)に関するサブシステムを導入、2012年2月に全社展開が完了するという、3年がかりの大規模なものとなりました。

プロジェクト全体スケジュール

パッケージシステムの機能をしっかりと理解することがシステムリプレースにとっては最も大切

新システム導入に当たってはProActive E2というパッケージを採用しました。しかし、これまで自社用に開発したシステムを十数年も使いこんでいただけに、戸惑いもあったようです。

「これまでのシステムは、ユーザーにとっては使いやすく、慣れている面がありました。今回パッケージシステムを採用したことで、自分たちの業務プロセスを見直す良いきっかけになりましたが、同時に業務をパッケージに合わせるという考えの浸透が、このプロジェクトで一番難しいポイントにもなりました」と田口様。

高木様は「当初、一番の峠になるのは全社ユーザーの使い勝手の問題が絡む債権・債務管理システム、経費管理システムだと思っていました。第1フェーズの財務会計システムに直接関係するのは経理部門に限られ、機能も帳簿関係だけなのでそれほど大変ではないと想定していたのです」と語ります。ところが、2009年4月、実際に第1フェーズが始まると、思惑どおりには進まないことが明らかになります。「自分たちのニーズに合わせて機能が作られているものではなく、用意されている機能を理解するという第一段階の作業が予想外に大変で苦労しました」(高木様)。

しかも、1年後には本稼働していなければなりません。4月稼働ということは、経理部門にとって最も忙しい時期に切り替え作業が発生します。「期初は切り替え時期として一番ふさわしいのですが、現場は大変でした」と田口様。高木様は、「間に合うだろうかという心配よりは、間に合わせるにはどうしたらいいかということを徹底的に話し合いました。そのため課題は多くありましたが『大丈夫、うまくいく』という自信はありました」と語ります。

「毎月密にコミュニケーションを取り、細かな要望を伝え、私たちの理解も深めました。何が起こっているのか、どんな課題があるかを常に情報共有する体制が不可欠でした」(高木様)

経理部門、情報システム部門、ITパートナーの連携で無事サービスイン

今回のプロジェクトを情報システム面から支えた情報システムユニットマネージャーの高野英樹様は、「システムリプレースの結果発生した業務プロセスや使い勝手の変更を、導入後の運用面でカバーし、ユーザーの理解を得ることが重要でした」と語ります。新システムの導入は、いわば世の中の標準的なプロセスへの切り替えでもありました。

田口様は、「以前は経理部門がすべての事務処理を担っていました。しかし、例えば請求・支払処理のシステムでは、内部統制の観点から、それぞれの担当者がきちんとシステムにデータを入力し、それを上長が承認してから経理にデータが流れ、経理の専門的な視点で処理して帳簿に反映されるというのが、あるべき姿」と説明します。

「もはや内部統制は当然という流れになっている。これは、プロジェクト推進の拠り所でもありました。ですから、社内に対しては、あくまでも正攻法でシステム切り替えを訴えました」(田口様)

実際、新会計システムの導入で経理処理が標準化されることにより、内部統制を強化でき、業務プロセスの健全化も果たしたほか、業務の効率化を図ることもできました。しかし、すべてがパッケージシステムで対応できたわけではありません。

「パッケージの特性を活用し、業務プロセスを見直すことは大事でしたが、同時に、ユーザーに合った使いやすさの確保も必要です。特にユーザーが直接目にして触れるインターフェース部分は、作業効率も考慮して、別のインターフェースを用意することで利用しやすくしました」 (高野様)

「帳票が見づらいなどといった現実的な部分は、カスタマイズするしかありません。そこで、入力系は別のシステムを組み合わせてエンドユーザーのニーズに合わせました。こうした工夫で大きなトラブルもなく業務が回っています。いい形で使えているのではないでしょうか」と高木様は語ります。

インターフェースの調整という工夫をしても、ユーザーにとってはシステムが大幅に変わるため、社内の理解向上には注力しました。本部全社員向けに、のべ10回ほど説明会を開催したとのことです。

「担当者レベル、マネージャーレベル、経営レベルなど、あらゆる役割に理解してもらう必要があります。説明会などを通じて、各役割に理解を求める姿勢がプロジェクト成功の秘訣」と田口様は強調します。

さらに高野様も「システムの機能をしっかり説明しても、ユーザーが実際に理解するまでには時間が必要。とにかく言葉を尽くし、時間をかけるしかない」と語ります。

また、要件定義の段階から、経理部門と当社の担当が直接やりとりできる体制になっていたことも良かったとも振り返ります。「特に意識して体制を組んだわけではなかったのですが、業務を一番知っている私たちが、現場の要望を徹底的に伝えられたという点は、結果として良かったですね」(高木様)

システムの対象となる業務を知りつくしている経理部門様、社内のシステム全体を把握している情報システム部門様、システムを知っている当社が相互に話し合いながらものごとを進めていく体制を構築できたことが、今回のプロジェクト成功につながる大きな要因だったと考えられます。

システム概念図

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システムの専門家として、常に先回りした提案を期待

第3フェーズまで無事完了した今、田口様からは「稼働後、重大な問題は一度も起きていません。予定通りに進んで一定の効果が発揮されている」との評価をいただきました。

実際に経理の現場を見ている高木様も「利用者からの問い合わせもほとんどなく、円滑に運用できています。根本的に大きな問題は発生していません。その意味で、プロジェクトは着々と進み、完成に漕ぎ着けることができました」と振り返ります。

さらに今後の展開について田口様からは、「御社に対する私たちの期待値は非常に高い。それだけにシステムの専門家であってほしいし、これまで以上に先回りして答えを用意していてもらいたい。また、このシステムに関する導入・運用の実績を今後の他社案件でも生かして知見を高め、わが社にフィードバックしていただきたいですね」と期待のお言葉をいただきました。

当社では、こうした期待に応えるよう、ノウハウのさらなる蓄積と、きめ細かい情報共有やコミュニケーションを通じてお客様をサポートする体制を整えてまいります。


※掲載内容は2012年10月時点のものです

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