株式会社チュチュアンナ様

 

新経営基盤システム導入プロジェクト


大量のデータをスピーディーに活用できるアパレル企業向けの経営基盤を構築

プロフィール

設立:1979年
資本金:8,500万円
本社所在地:大阪市阿倍野区
事業内容:ソックス、インナー、ホームウェア、雑貨などの商品企画・小売・卸事業
http://www.tutuanna.co.jp/

女性向けのソックス、インナー、ホームウェアを中心とした商品の企画、小売、卸を行う株式会社チュチュアンナ(以下、チュチュアンナ)様は、婦人用靴下の卸売業として創業。現在、1,000の取引先と卸事業を展開、さらに什器、レイアウト、品揃えなど売場をトータル提案、コンサルティングする独自の卸ビジネス“フレンドリーショップ”を約50店舗展開しています。1994年以降は小売事業にも注力。現在国内に218、中国・台湾に117(2014年7月時点)店舗を展開しています。導入から10年以上が経過し、現状のビジネス形態と機能のマッチングが難しくなってきた基幹システムを刷新するに当たり、当社は、国産Web型ERPのGRANDITと業種別BIテンプレートである「QuickAction」を組み合わせた提案と、導入支援を行いました。

現状のビジネスにマッチした経営基盤システムを再構築

「オフコンを使った旧システムは卸業を前提としたシステムで、導入からすでに10年以上が経過し、小売を主体とする現在のビジネスモデルとの間にずれが生じていました」。こう語るのは常務取締役 管理本部長の梶原剛様です。18年前から店舗の運営がスタートし、売上面でも小売の構成比が増加してからは既存システムの改修を繰り返してきましたが、その対応も限界に達し2009年にリプレースを決断されました。

そこで前年より、子会社のチュチュアンナデリバリーサービス株式会社様において物流システムを担当していた当社に相談が持ちかけられました。その際ポイントとなったのが、システムの安定稼働や使いやすさはもちろんのこと、アパレル企業として現場が有効な情報を自らタイムリーに取得できるという点でした。

このリクエストを受けて提案したのが、すでにアパレル企業に導入実績のあった多彩な機能を誇るWeb型ERP「GRANDIT」をベースに「QuickAction」を組み合わせたシステムでした。日々蓄積される膨大なデータを有効活用できる経営基盤の構築にはERPとBIの双方が必要と考えたからです。こうして、情報分析システムの導入、債権債務システムのリプレース、販売会計システムのリプレースという、3つのフェーズに分かれた2年がかりの経営基盤改革プロジェクトがスタートしました。

経営基盤システム概要図

3つのフェーズに先立つ「フェーズ0」が最重要ポイント

IT部門の中心人物として同プロジェクトを率いた管理本部 情報システム部 ゼネラルマネージャーの日坂英則様が重要視したのは、3つのフェーズに先立つ「フェーズ0」という、現場での業務の流れに焦点を当てた現状把握でした。システムの構築に着手する前に、現状における課題の把握と分析をしっかりと行い、実際にシステムに触れる現場の社員と、既存のデータを使って“どういうことが可能か、何を実現したいのか”という議論を繰り返しました。

「新しいシステムで何ができるのかを、現場の社員に『自分ごと』として理解してほしいと考えていたので、プロジェクトへ意識的に参画させました。そのため御社には、システムに詳しくない人でも理解しやすい資料作りを心掛けてもらいました」(日坂様)。プロジェクトに何らかの形で関わった社員の数は、40名を超えると言います。先行して現場の声を直接取り入れながら改善を重ねていった「QuickAction」が、2010年2月に本稼働を開始。現場へのアンケートでも、「このシステムなしでは今や毎日の店舗ヘの指示ができない」という声が上がるほどの高い評価を受けました。

「この時点で、御社を含めた関係者が同じ目線を共有する土台ができました。プロジェクトをしっかりとグリップした感覚があり、この後のフェーズにおいても方向性を見失うことなく進めることができたと思います」(日坂様)

意見交換を密にして関係者全員が方向性を共有

「フェーズ1」となる情報分析システム導入終了後も、半年後にサービスインする債権債務システムのリプレース、さらにその1年後にサービスインする販売会計システムのリプレースと続いていきます。

経営基盤改革プロジェクト

梶原様は、プロジェクトが順調に進んだことで、スタート時に感じていた不安から解放されていったと振り返ります。

「当社のビジネスには、単価の低い商品を多品種小ロットで扱っており、毎週新商品が生まれるほど回転が早いという特徴があります。御社は、もともとアパレル業界に精通したシステム構築ベンダーという印象でしたが、他のアパレル企業と比較して、データ量の多さとスピード感が桁違いであることを理解いただけるかどうかが大きなポイントでした」

この課題についても、週に3回程度行われる現場レベルでの両社のミーティングで繰り返し議論し、月に1回のチュチュアンナ様の経営層を中心としたステアリングコミッティに反映させたことで、解消できたと言います。また、社内におけるプロジェクトのスタンスを確認するためにも、頻繁な意見交換を行い、経営方針や現在のビジネスモデルと合致しているかどうか、さらに会社のスケールアップに合わせた先々の拡張性についても、常に確認しながら進めていきました。

「御社にも、われわれと対等の立場でプロジェクトに参加していただくことを望みました」(梶原様)

単に頼んだ事柄を具現化してもらう関係ではなく、プロジェクトの方向性が正しいかどうか、加えて最新の技術動向のアドバイスなど、一緒にプロジェクトを動かす仲間として積極的に進言する関係を望んだのです。

「しっかりやってもらえたと思います。ユーザー目線で親身でしたし、時には立場上言いづらいだろうと思うことも、われわれのためになることははっきりと言っていただきました」(梶原様)

常に現場の意見を取り入れる形でプロジェクトは進行し、2010年8月に「債権債務システム」、2011年10月に「販売会計システム」が、無事本稼働しました。

システムに対する社員の意識づけがプロジェクト最大の収穫

当プロジェクトによってもたらされたのは、最新システムによる経営基盤だけではないと梶原様は語ります。

「多くの社員が、直接的、間接的に当プロジェクトに関わることによって会社のシステムに対して全社をあげて取り組んだことが大きな収穫だと思います。特に、会社の将来を担う若手層が当プロジェクトを通じて貴重な経験をしました。また、検証作業によって部門ごとに業務プロセスの見直しができたことも非常に重要な成果でした。会社の経営効率化に対して、さまざまな意味で大きく寄与したプロジェクトだと感じています」(梶原様)

また、現場からも「店舗に負荷のかかっていた業務などを、本部に集中する体制になったことで作業が軽減され、本来の“売る”業務に集中できるようになった」「社員が必要な情報を必要な時に自分で取り出せるようになり、システムを身近に感じるようになった」などの感想が寄せられるほか、データ分析の活用度も上がってきていると言います。

「商品開発に対しても、質の高い情報を早く入手できるようになりました。プロジェクト前に重要視していた『現場に役立つ情報をタイムリーに』という目標はクリアできたと思いますし、今後は店舗の出店計画など、商圏戦略にも積極的に活用していきたいと考えています」と梶原様。当社との今後の関係に関しては、「このプロジェクトを通じて、ある面でわれわれよりも当社のことをわかってもらえたと思います。こちらから投げるボールを待つことなく、逆にどんどんと投げていただけるような関係を築いていけたらいいですね」。

日坂様も「今後の当社のビジネス展開において、さまざまなソリューションを検討できる基盤をつくってもらったと思っています。業界に特化した旬な情報を発信していただくとともに、この基盤にどのような機能を付加させていくかという継続的な提案を期待しています」と述べられました。

 

利用者の声を吸い上げながらの現場密着型プロジェクト

アパレル企業とのお付き合いは多いのですが、チュチュアンナ様は業績を伸ばし続ける注目の企業であり、ぜひともお手伝いさせていただきたいと思っていました。子会社の物流システム構築で良い評価をいただいたことが、当プロジェクトの受注につながりました。

基幹システムには、アパレル企業への導入実績があり、店舗や拠点数の増減に柔軟に対応できるWebベースの「GRANDIT」を提案しました。BIテンプレートとして採用いただいた「QuickAction」については、お客様のご要望をインタビューし、その都度画面で確認していただきながら開発を行うことで、有効な分析ツールに仕上がりました。お客様自身に工夫しながらシステムを活用いただいたことが、導入成功のカギだったと思います。
 
 導入が無事に完了した現在でも、引き続きさまざまな相談をいただいております。当社にとって重要なお客様として、信頼にお応えできるよう、全力で取り組んでいきます。

「GRANDIT」と「QuickAction」の組み合わせは他社、他業種でも有効なシステムとして、自信を持っています。より多くのお客様に利用していただけるよう、努力します。

ソリューション本部西日本支社技術部チーム長 溝口真司
ソリューション本部 西日本支社 営業部 福田 真二


※掲載内容は2013年1月時点のものです

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