TCS Innovation Forumは、世界で議論されている課題をテーマに、お客様とともに未来のテクノロジーによる変革を探求する場として、世界各地でユーザー企業の経営層やリーダーをお招きするご招待制のイベントです。
コロナ禍、企業は「A New Beginning(新しい始まり)」 に適応すべく、新しい考え方や行動を身につけることが求められています。TCS は、この不確実な時代をいかにしてリードするかについて、日本のお客様の課題と期待に合わせた全4回のセッションを11月から開催し、国内外の識者の知見を共有しました。
第四回のテーマは「Legacy Modernization - Transformation to a Digital Enterprise (レガシーモダナイゼーション - デジタルエンタープライズへの変革)」です。
デジタル企業に変貌する組織は、最初にレガシーモダナイゼーションへの道のりを歩みます。経済産業省による「DXレポート ~IT システム『2025 年の崖』の克服と DX の本格的な展開~」では、デジタルトランスフォーメーションに向けた重要な要素の1つであるレガシーシステム刷新に取り組むことを強調しています。第四回目のセッションでは、経済産業省の推奨事項を解説しながら、レガシーモダナイゼーションの将来の側面とビジネスルールのデジタル化についてご紹介させていただきました。
■アジェンダ
TCSキーノート: Legacy Modernization -Transformation to a Digital Enterprise
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社
インダストリーデリバリー第一統括本部 統括本部長
江本 尚宏
ゲストスピーチ:脱レガシーによるDX化の実現に向けて
日本ティーマックスソフト株式会社
代表取締役社長
早水 光祥 様
TCSセッション:レガシーモダナイゼーションの将来
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社
デジタルトランスフォーメーションサービス統括本部
テクノロジーエクセレンスグループ チーフアーキテクト
中原 廷
本日の振り返りとメッセージ
日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社
江本 尚宏
(社名・役職は2021年1月時点のものです)
■イノベーションフォーラム第四回概要
【ダイジェスト】TCSキーノート: Legacy Modernization -Transformation to a Digital Enterprise(江本 尚宏)
第四回は、日本TCS 江本の「レガシーモダナイゼーションはデジタル企業への変革における最初のステップ」というメッセージから始まりました。レガシーシステムを使い続けていることが最新技術、予算、柔軟性などの確保やデータ活用の足かせとなっており、このモダナイゼーションがDXや新たな事業創出に向けた必須項目であるとしました。さらに、経済産業省の「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開」を参照しながら、TCSが考えるDX予算確保のための7つの対応策、DXへのアプローチやレガシーモダナイゼーションの実施方法などをご紹介いたしました。
日本ティーマックスソフト株式会社の早水様からは、日本企業におけるレガシーシステムからの脱却が進まない現状とリスク、そしてレガシー脱却に向けた3つの手法――リホスティング、リライト、リビルド――を解説頂きました。改めて「2025年の崖」に対する警鐘を鳴らすとともに、「脱レガシー」に向けて、経営層の強いリーダーシップのもと、「包括的」かつ「大胆な攻めの戦略」を実行していくことが不可欠である、という力強いメッセージを頂きました。
続いて、日本TCSの中原は、レガシーモダナイゼーションを実現する技術――リバースエンジニアリング、フォワードエンジニアリング――の解説と、TCSが考える未来を共有させていただきました。その中では、AIなどの高度な技術によりITルールとビジネスルールをソースコードやドキュメントから自動で抽出するデモもご覧いただきながら、更に高度に自動化・機械化されたレガシーモダナイゼーションの実現に向けたTCSの意気込みをお伝えしました。
最後に日本TCSの江本が本セッションのまとめとして、企業におけるデジタルトランスフォーメーションの実現や人材育成には少なくとも5年程度かかると考えられている中、2025年の崖に向けて対応を本格化させるためには「今がラストチャンスのタイミング」と締めくくりました。
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※掲載内容は、2021年3月5日公開時点の情報です。