Point of View

TCS Secure Borderless Workspaces™ が道を示す

 

ビジネス界はいま、バーチャルな職場環境が実際のオフィスに取って代わるという変革期の最中にあります。その状況におかれた際に、ビジネスを成功させるために重要な要素とは何なのでしょうか?

起床し、着替え、出勤する…。昔から、このルーティンが私たちの日常でした。リモートワークはあるにはありましたが、テレワークも在宅勤務も、作業を分担・協業するために必要なインフラや仕組みを欠いており、あくまでも次善の策と考えられてきました。

その結果、大企業はリモートワークをさほど重視せず、それを実現するために必要な運用モデル、体系的な新しい労働の在り方、人材管理、および人事方針にほとんどリソースを投入してきませんでした。単にニーズがなかったのです。

今日、こうしたことすべてが変わりました。場所に縛られた職場環境、固定労働時間制度、アナログなガバナンス、そして少々体調が悪くとも無理をして出勤するといった旧態依然の考え方を、生産性の最適化に必要な形に変える、新たな労働の在り方がまさに生まれようとしています。

では、この労働の在り方は実際にはどのように機能するのでしょうか。そして、それを成功させるために不可欠なツールとは何なのでしょうか?

分散型モデル

不確実性の時代に事業が迅速に対応できるようにするためには、適応性とレジリエンスが重要です。

新しい労働の在り方は、高度に分散され、場所に依存しない(当社でいう「ロケーション・インディペンデントな」)職場モデルの確立により推進されています。主な機能の1つは、タレントクラウド(Talent Clouds)の出現です。これは、企業の人材ニーズと世界中の拠点にいる人材を結び付けるコンセプトです。これにより、組織はビジネスチャンスを最大化し、リスクへ挑戦することで、エクスポネンシャル*な価値を創造することができます。

*exponential : 〔増加・加速などが〕“飛躍的な” “急激な” “指数関数的な”の意。

TCSのセキュアボーダーレスワークスペース(Secure Borderless Workspaces™、以下SBWS™)は、組織が自身の人材エコシステムを最大限に活用し、ビジネスチャンスを最大化するための革新的な運用モデルフレームワークです。インフラストラクチャ、人材マネジメント、従業員エンゲージメント、プロセス、ツール、ガバナンス体制、そしてコラボレーションやエンゲージメント活動の実践など、さまざまな人事機能を網羅しています。

SBWS™の活用

新型コロナウイルスによるロックダウンに直面し、TCSが対策として迅速に行ってきたリモートワークへの移行は、SBWS™の運用モデルに支えられています。

この変革モデルは、適切なサイバーセキュリティフレームワークの下、従業員のリモートアクセスを可能にします。新しい労働の在り方を実現しながら遂行されるプロジェクトにおいて、作業の割り当て、状況把握、およびレポーティングを正常に継続するために必要なすべての管理手法およびシステムを設定し提供します。

このように、SBWS™モデルは、品質や適時性を損なうことなく、顧客へのサービス提供を保証します。

TCSは現時点で、従業員の95%にリモートワークを実現し、23,000を超えるプロジェクトにおいて、クラウドベースのガバナンスを確立してきました。これにより、約2か月間で35,000のオンライン会議、406,000の電話通話、300万以上のメッセージの送受信といった、大規模なデジタルコラボレーションを実現しています。(2020年5月現在)

また、ここ数か月間TCSは、顧客がSBWS™を利用してこの新しいワーキングモデルの適用も支援してきました。

ロックダウン(都市封鎖)に直面したオランダの保険会社VIVATは、従業員の安全を守ることに最善を尽くしつつも、サービスを確実に提供するという2つの課題に同時に対処する必要がありました。TCSはVIVATと協力し、事業継続計画(BCP)を策定しました。これには、IT、セキュリティ、およびビジネスの各チームと共同で、事業継続のためのあらゆる対策に関し、詳細なリスク評価を作成することも含まれていました。次にSBWS™が実装され、必要なリモートIT機器のアクセス、セキュリティ、柔軟性、そして信頼性がVIVATにもたらされました。

また、人材ソリューション企業の米Manpowerは、危機的状況に直面した顧客には新たな人材ニーズがあることを認識し、できるだけ早く円滑な事業を回復させたいと強く望んでいました。SBWS™モデルは、Manpowerのグローバル人材の98%にシームレスに導入されました。SBWS™は、インド、米国、欧州と広範な地域の人材に対して、デバイスへのアクセス、可用性、リモートで実行可能なオペレーションといったさまざまな要件に対応しました。

完全なる再スタート

このような高度分散型の、「ロケーション・インディペンデント」なワークモデルは、新しい労働の在り方を実現するための鍵となります。

TCSは、これまでに実証してきたSBWS™の強みをもとに、TCSは「25 x 25ビジョン(25 by 25 vision)」を発表するに至りました。これは2025年までに、TCS施設内で働くのは従業員の25%のみとし、従業員がオフィスで過ごす時間は25%に留め、プロジェクトチーム内では、25%の従業員だけが同じ拠点で業務を行うことを目指したビジョンです。

この取り組みによる明らかな利点の1つは、事業のスピードが25%増加すると予想されることです。しかし同時に、例えば組織がより公平な仕事の機会を提供できるといった、実施する企業のみならず、社会全般にもプラスの影響をもたらす、明確かつ長期的なメリットもあります。

SBWS™は、危機への短期的な対応策ではなく、新たな始まりといえます。SBWS™が提供する新しい働き方やビジネスマネジメントは、危機による様々な困難からの「回復」のみならず、変革を加速する絶好の機会ももたらします。これは、豊富な人材や他の主要なリソースでより大きな価値を生み出すだけでなく、ビジネスの世界を超えて、従業員の健康と安全を守りながら、より持続可能な社会の実現に貢献することも意味します。