Press Release

東京大学とTCS、産学協創協定を締結

~社会課題解決にデジタル技術でアプローチ~

2020年10月21日

 

東京 | ムンバイ、2020年10月21日: 国立大学法人東京大学(東京大学)とタタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、デジタル技術活用に向けたコラボレーションを加速させるため、産学協創協定を締結しました。

この産学協創事業において、社会やビジネスの課題に対し、東京大学が持つ卓越した知識、研究力を全学より結集し、TCSがグローバルで培ったIT、エンジニアリングの知見を駆使して、日本とインド、さらには世界におけるより良い社会づくりを目指すことを共通のビジョンとして掲げています。

まずは、技術連携、人材交流、イノベーション創出、スタートアップ・エンゲージメントといった相乗効果の高い領域から活動を開始します。

1.技術連携

東京大学大学院情報理工学系研究科とTCSの研究チームは、「人の働き方の将来像(Future of Work)」などをテーマとして共同研究に取り組み、人間の日常的な労働環境で自律型ロボットを協働させるソリューションを探索していきます。このプロジェクトでは、柔軟な働き方を実現するためのロボティクスソリューションの開発を視野に、TCSが擁するコグニティブロボティクス(cognitive robotics)の領域における先進技術の活用についても協議を開始します。

2.人材交流

TCSのリサーチ&イノベーション(R&I)部門は、組み込みシステムやロボティクスの分野をはじめとした特別講義を通じ、東京大学の学部生や大学院生に最新テクノロジーに触れる場を提供します。このプログラムは、TCS Pace Portのインフラや設備を利用し、リモートで提供されます。東京大学の学生や研究者にはインターンシップの機会も提供され、参加者はTCSのR&I拠点を訪問し、グローバルな設備環境で学習や研究に取り組みます。

また、地域コミュニティへの貢献として、日本の中学生を対象にドローンを活用したSTEM教育の出張授業にも共同で取り組む予定です。 プログラミングやそれに付随する論理的思考の素養を身に付けると共に、次世代のデジタル技術を担う人材を育てることを目的としています。

3.イノベーション創出

デザインシンキングをアイディエーションとイノベーションのフレームワークとして取り入れることが、TCSと東京大学共通の注力テーマのひとつです。

TCSの顧客が実社会で直面する課題に対し、東京大学生産技術研究所の「DLXデザインラボ」は、TCSのサービスデザイン部門と協働し、顧客ニーズに応える、高度にカスタマイズされたソリューションを提供する枠組みを模索します。

4.スタートアップ・エンゲージメント

TCSは、東京大学のベンチャーエコステムに協力し、TCSのコイノベーション・ネットワーク(TCS COIN )を通じて、東京大学関連の400にも及ぶ有望なスタートアップ企業に対し、グローバル展開の機会を提供することを検討しています。TCSのパートナー・顧客等を通じて、スタートアップ企業が持つ最先端のテクノロジーの実社会への応用・実装を迅速に進めるためのサポートにより、テクノロジーのイノベーションを目指します。

東京大学の五神真総長は、次のように述べています。

「日本が掲げる“Society 5.0”は、知識・情報・サービスが価値を担う知識集約型社会への転換が進み、デジタル革新がもたらす様々な新技術を活用するなかで、包摂的(インクルーシブ)でサステナブルな、より良い社会の姿として提示されたものです。そのためにはデジタル技術が不可欠です。東大と世界のリーディングカンパニーであるTCSの産学協創が、現代社会が直面する課題の解決にとどまらず、日印協力、ひいては両国の今後の発展を推し進めることを期待しています」

TCS エグゼクティブバイスプレジデント(EVP)兼 最高技術責任者(CTO)の K.アナンス・クリシュナン(K. Ananth Krishnan)は、次のように述べています。

「私たちは、『知の協創』の世界拠点を目指している東京大学と様々な分野で連携を強化できることを喜ばしく思います。これまでにもTCSは、学術分野における協創の一環として世界有数の大学の研究プロジェクトに投資を行い、協働やオープンイノベーションを成功させてきました。今回のパートナーシップ締結により、日印のコラボレーションが生みだすイニシアチブと、両組織が掲げる知識交流を通じ、社会や企業の課題解決に寄与するイノベーション創出を目指します」

東京大学とTCSはステアリングコミッティを定期的に開催し、円滑なコミュニケーションを図りながら新たな研究プロジェクトを立ち上げ、革新的な課題解決策を世界に向けて展開していきます。

以上

東京大学について

東京大学は1877年設立の、日本で最初の国立大学です。研究大学の最高峰として、学部レベル・大学院レベルで幅広い分野のプログラムを開講するとともに、あらゆる学問領域を横断的に網羅した研究活動を行っています。東京大学は、豊かで多様な学術環境を学生に提供し、学術知識だけでなく専門知識やスキル獲得の機会提供を目指しています。

東京大学の詳細については、https://www.u-tokyo.ac.jp/をご覧ください。

タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)について

タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、革新的かつ業界最高水準のIT サービス、コンサルティング、およびビジネスソリューションを世界中の大手企業に向けて提供し、その変革への道のりを支援している、50年の歴史を持つITサービス、コンサルティング、およびビジネスソリューション企業です。TCS はコンサルティングを基盤とし、コグニティブ技術を活用したBPS、エンジニアリング・サービスやソリューションを総合的に展開しています。これらを卓越したソフトウェア開発の基準として認識されている、TCS 独自の「ロケーションインディペンデント・アジャイル・デリバリーモデル(Location Independent Agile delivery model)」を通じ、地理的な制約にとらわれることなく提供しています。

TCS は、世界最大規模の多国籍複合企業体であるタタ・グループに属し、最高水準のトレーニングを受けた44万3,000人を超える人材を擁し、世界46カ国で事業を展開しています。2020年3月31日を末日とする会計年度の売上高は220億米ドルで、インドナショナル証券取引所とボンベイ証券取引所にも上場しています。また、気候変動に対する積極的な取り組みや表彰を受けた地域活動を世界中で展開しており、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックスやMSCIグローバル・サステナビリティ・インデックス、FTS4Eグッド・エマージング・インデックスをはじめ、主要なサステナビリティ指数の構成銘柄に名を連ねています。

TCSの詳細については、www.tcs.comをご覧ください。

国立大学法人 東京大学 産学協創部
E-mail: kyoso-info.adm@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ株式会社
マーケティング&コミュニケーションズ統括部
E-mail: jpsm.koho@tcs.com
TEL: 03-6736-6404 / FAX: 03-6736-8999

※メールの件名の冒頭に【TCS・東大産学協創】とご記載ください。

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