構想から戦略的実行へ
エネルギー・資源・ユーティリティ企業がAIの価値を最大限に引き出すには、生産性、イノベーション、業績向上を加速するための基盤を構築する、多層的なAI戦略が必要です。
ネットゼロの実現には、排出量削減だけでは十分ではありません。よりクリーンで持続可能な社会を実現するために、エネルギー・資源・ユーティリティの企業には、事業運営モデルの抜本的な見直しと、エコシステムを軸とした新たな事業アプローチへの転換が求められています。こうした次世代型企業の基盤となるのが、事業の確実性と継続性を支える強靭なデジタルコアです。これにより企業はバリューチェーン全体でイノベーションを推進しながら、将来にわたる競争力を強化できます。
エネルギー・資源・ユーティリティ企業がAIの価値を最大限に引き出すには、生産性、イノベーション、業績向上を加速するための基盤を構築する、多層的なAI戦略が必要です。
ユーティリティ業界は、クリーンエネルギー社会への移行の最前線にあります。その実現に向けて、各社はデジタル変革への積極的な投資を進めています。TCS Global Cloud Studyでは、クラウド活用の拡大がイノベーション創出の重要な推進要因となっていること、そしてユーティリティ企業が新たな事業モデルへの変革に向けて着実に前進していることが明らかになっています。
ダニエル・ウェスターマン氏
AEMO(Australian Energy Market Operator)、最高経営責任者
5MS(Five Minute Settlement)*1、WDR(Wholesale Demand Response)*2、および顧客スイッチング制度の導入が成功したことで、電力市場参加者と電力利用者にとってより良い成果が生まれるとともに、オーストラリアのエネルギー市場全体の効率性向上にもつながっています。5MSは、1998年のNEM発足以来、最も重要な制度改革の一つです。市場価格が実際の需給をより適切に反映することで、発電側・需要側の双方で、需給変動に迅速に対応できる柔軟なエネルギー技術への投資を後押ししています。 【編注】*1 5MS:オーストラリア電力市場における5分単位の卸電力取引制度 *2 WDR:需要側リソースが卸電力市場に参加するための制度