サントリーグループ 様

サントリーグループ 様

グローバルITインフラ統合でグループシナジー創出、
デジタルトランスフォーメーションの加速を目指す

 

酒類や飲料を中心に幅広い事業をグローバルに展開するサントリーグループ様。ハイブリッドクラウドでアジリティを備え、将来を見据えたグローバルITインフラを構築し、高まるビジネスニーズに対応。

お客様:サントリーホールディングス株式会社

創業:1899 年
設立:2009 年
本社所在地:大阪オフィス/大阪市北区
事業内容:グループ全体の経営戦略の策定・推進、およびコーポレート機能

お客様:サントリーシステムテクノロジー株式会社

設立:1990 年
本社所在地:大阪オフィス/大阪市北区
事業内容:情報戦略提案からシステム開発、ユーザーサポートなどIT を活用したソリューションを提供

 

ITの最適化でM&Aのシナジー最大化を目指す

「人と自然と響きあう」を企業理念に、お客様に最高品質の商品・サービスをお届けすることで、人々の豊かな生活文化の発展に貢献すると同時に、多様な社会や地球環境との共生を常に念頭に、持続可能な社会の実現を目指すサントリーグループ様。創業以来、120 年以上にわたり脈々と受け継がれる「やってみなはれ」の精神の下、誰もがやらないことに積極果敢に挑戦し、生いのち命の輝きに満ちた社会の実現に向けてさらなる革新と挑戦を続けています。

サントリーグループ様では、2014 年に米国の蒸溜酒最大手のビーム社を買収するなど、M&A の活用によりグローバル展開を加速させ、現在では約300 社のグループ会社が、日本、アジア、オセアニア、アメリカ、ヨーロッパの五つのリージョンの下で事業を展開しています。事業の舞台が世界へと広がる中、サントリーグループ様はグローバルレベルのシナジー創出の必要性を実感し、IT インフラの統合・運用に取り組むこととなりました。プロジェクト以前は、IT インフラは基本的に各リージョンが個別に構築し、運用についてもリージョンごとに独立し、プラットフォームも分散的であることから、グループ会社間のシナジーは限られた状況でした。また、業務システムもグループ各社が個別に構築し運用していました。

「10 年以上にわたってM&A を中心に海外事業を拡大する中で、シナジー効果発揮のために、いかにIT の標準化と最適化を実現するかは大きな課題となっていました。そこで、2016 年からグループ各社の全CIO で議論を重ね、その結果、まずは最もビジネスの色が出にくいデータセンターの統合に取り組むことになったのです。2017 年10 月に、グループ各社のCIO 全員に集まってもらい、東京でカンファレンスを開催しました。ここで次世代を見据えたグローバルレベルのIT インフラ変革に向けてグループ全体としての意思決定が行われたのです」と、サントリーホールディングス株式会社 デジタル本部 IT 戦略部 部長の城後 匠様は振り返ります。

こうして2018 年4 月、次世代型の世界共通インフラ基盤を構築する「グローバルIT インフラ統合プロジェクト(SuntoryIsland2:SI2)」がスタートしました。

サントリーワールドヘッドクォーターズ

サントリーグループのDXを支える

次世代型ITインフラへの変革を目指す

プロジェクトを進める中で、サントリーグループ様の事業を取り巻く環境は大きく変化し、その結果、さまざまな分野でデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みを加速させました。オペレーションを統合し、最適化するため、コアプラットフォームの標準化と統合的な運用モデルへのシフトが必要となり、SI2 は重要性を増していきました。「当初は、守り重視でスタートしたSI2 でしたが、ますます高まるIT に対するデマンドに応えていくために、将来のサントリーグループのDX を支える、アジリティやフレキシビリティを備えた『攻め』のIT インフラへと位置付けを変えました。

これを実現するためには当然のことながらクラウドソリューションの適用が必要です。しかも、どんどんスケールアップしていけるパブリッククラウドと、何でも動かせるプライベートクラウドのハイブリッドクラウドにしたことが大きなポイントとなりました」と城後様は語ります。

さらにサントリーグループ様では、「信頼できるパートナーがSI2 のプラットフォームを24 時間365 日、グローバルで運用するセンター・オブ・エクセレンスを構築することにより、IT インフラを各リージョンが個別に運用するのではなく、オペレーションもグローバルで統合・標準化することを目指しました」(城後様)。

プロジェクトを成功に導くために、「最も重視したのはグループ全社が合意することだった」と言います。年に2 回開催されるグループのCIO を集めてのカンファレンスでは、合意が取れるまで議論を尽くし、「One Suntory」の合言葉の下で一体となって取り組みました。

SI2 は、「One Suntory」の象徴的プロジェクトとして経営陣の期待も大きく、経営層に状況を定期的に報告することも求められました。SI2 において最も規模の大きい日本のインフラ統合を担当した、サントリーグループ様のIT 機能会社、サントリーシステムテクノロジー株式会社様の取締役 基盤サービス部長の加藤 芳彦様は、「グループ全社で合意した目的に向かって、妥協することなく取り組むことはもちろん、受注・出荷や生産に関わる部分など日本のサントリーにとって非常に重要なビジネスアプリケーションについては、移行時のダウンタイムを少なくし、移行後に安定させることに最も注力しました。ダウンタイムを少なくするための移行方法は何か、安定稼働させるためのアーキテクチャは何か、懸命に取り組みました」と言います。

日本のプロジェクト現場の中心となった、サントリーシステムテクノロジー株式会社様の基盤サービス部 クラウド推進G 課長の小山 知岐様は、「プロジェクトを進める中で、さまざまな課題に直面し、一致団結して解決するという場面が多々ありましたが、これを高速で回すとともに、同じ失敗は繰り返さないということに注力しました。また、移行ボリュームが膨大でしたから、メンバーに過度な負荷がかからないように配慮しました」と振り返ります。

サントリーグループ様(前列)とTCS のプロジェクトメンバー

※写真撮影に当たっては、新型コロナウイルス感染・感染拡大防止に十分に配慮し、撮影時のみ短時間マスクを外し撮影を行いました。

 

ハイレベルなグローバルオペレーションのあるべき姿を議論

サントリーホールディングス様は、さまざまなベンダーから話を聞くなど、パートナー選定に慎重に取り組まれました。その結果、ビームサントリー社のIT インフラをグローバルにご支援してきた実績に加え、グローバルなケイパビリティが評価され、タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)がSI2 プロジェクトの戦略パートナーに選ばれました。

「私たちがやってきた日本のサントリーのオペレーションと、提案していただいたTCS のグローバルな経験に基づくオペレーションの考え方に当初は開きがあり、これを一致させるのにかなりの時間を要しました。しかし、グローバルのオペレーションとそのメリットを提案していただいたことがその後のプロジェクトにとってプラスになったことは間違いありません」と加藤様。

また、小山様は、「TCS の皆さんとは、膝詰めでいろいろな議論をしました。何としてもこのプロジェクトをスケジュール通りにやり遂げよう、というTCS の経営陣とプロジェクトに関わったメンバーの皆さん一人一人の姿勢に感謝しています」と語ります。

このプロジェクトに関わった日本のサントリーグループ様のメンバーだけでも200人以上、これにグローバルからさらに100人以上が関わった巨大プロジェクトのパートナーとして、TCS、日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(日本TCS)はグローバルに蓄積した知見を生かし、パートナーとしてご支援しました。

 

TCSエンタープライズクラウドプラットフォームを介して構成された「ワンクラウド」

TCSエンタープライズクラウドを介して構成した「ワンクラウド」の特長

  • グループ内の6企業が、共通のサービス品質保証契約(SLA)に基づいたプラットフォーム上で運用する「クラウドインクラウドモデル」
  • 24時間365日稼働のグローバルコマンドセンター:いつでもどこでもサービスを受けられるサポート体制(フォローザサン)
  • 統合された監視およびサービスマネジメントを提供する、ハイブリッドクラウドマネジメントプラットフォーム「TCS Alpha」

 

進化し続けるITインフラで

ビジネスの要求に応えていく

サントリーホールディングス様とTCSは、計画段階のステップの一つとして、お互いのグループ会社がSI2 のプラットフォームに参画する前にアセスメントを行いました。そして、TCS はTCS エンタープライズクラウドプラットフォーム(TCS Enterprise Cloud Platform, ECP)とマルチクラウドを核としたハイブリッドクラウドソリューション(Hybrid Cloud Solution)を採用し、SI2 プラットフォームの基盤を構築しました。

これにより、成長するビジネスニーズを満たし、インフラの標準化と、単一のパートナー(TCS)によるグローバルなオペレーションの提供が可能になりました。2020 年8 月、日本での移行の最初のフェーズが完了し、SI2 プラットフォームのグローバルオペレーションがスタートしました。そして、2021 年1 月には日本のプロジェクトを通じて得たノウハウを生かして、ビームサントリー社の移行も成功裏に完了。

コロナ禍にもかかわらず移行は大変スムーズに進み、SI2プロジェクトはサントリー様の「One Suntory」のビジョン実現に確実に寄与しました。今後は、引き続き各リージョンの移行を進め、2022 年までに全てを完了する予定です。

小山様は、「今後は、今注目されているモダンアプリケーション開発でマイクロサービス化して、データの相互連携をよりしやすいアーキテクチャづくりに取り組んでいきたいと考えています。そして、サントリーグループのDX をさらに進めるに当たって、基盤があるから大丈夫だと自信を持って言えるように、さらなる整備に向けて取り組みを加速させていきます」と、今後の目標を語ってくれました。

加藤様はこのSI2 プラットフォームを「想像できなかったくらいの品質まで持っていきたい」と言います。「T CS のサポートを得て、オペレーションに関する新しい技術や手法を理解し、TCS のデジタルソリューションや経験から学び、サントリーグループ全体のグローバルでのDX 実現を目指す」と、高い目標を掲げています。

「今、サントリーグループでは、IT インフラ以外の領域、例えばグローバルでの業務の整理や国をまたいでのプロジェクトが動き出すなど、インフラの上で動くアプリケーション、システム領域のプロジェクトがどんどん出てきています。実は、それらを円滑に達成するためにプロジェクトに取り組んできました。SI2 プラットフォームが提供する基盤を生かして、今までになかったビジネスの要求に応えていきたいと思います。私は経営陣に対して、今回のプロジェクトはサントリーグループの今後さらに進化するであろうITインフラへのニーズに応えていくベースになるものだと言い続けてきましたから、ぜひ、TCS には戦略パートナーとしてこれからも力を貸してもらいたいと思います」(城後様)

SI2 は、サントリーグループ内の社内Award 制度において、数百あるノミネート案件の中から、2020 年のサントリーグループを代表する10 のプロジェクトに選ばれたそうです。例年だと市場で成功している商品に対して贈られることが多く、こうしたプロジェクトが選ばれるのはまれとのことで、サントリーグループ内でのこのプロジェクトに対する期待が感じられます。TCS、日本TCS は、グローバルの知見、技術力を発揮し、今後もこの重要プロジェクトをご支援していきます。

 

Message from Global CIO of Suntory

Suntory Island2 プロジェクトにおける、TCS チームの尽力とサポートに深く感謝しています。この協働により、新型コロナウイルスによる困難な状況にもかかわらず、今回の大規模な移行プロジェクトを計画通りに終えることができました。TCS の支援なくしては不可能なことでした。TCS のリーダーシップと、チームの継続的で強力なサポートと貢献に感謝いたします。今後もともにマイルストーンを達成していくことを期待しています。

サントリーグループグローバルCIO
山内 雄彦 様

 

プロフィール


城後 匠 様

サントリーホールディングス株式会社
デジタル本部
IT 戦略部 部長

 

 

加藤 芳彦 様

サントリーシステムテクノロジー株式会社
取締役
基盤サービス部長

 

 

小山 知岐 様

サントリーシステムテクノロジー株式会社
基盤サービス部
クラウド推進G 課長


※掲載内容は2021年6月時点のものです

 

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寺﨑 亮 様

シーメンスヘルスケア株式会社

カスタマーサービス事業本部 ビジネスサポート本部

ストラテジー&プロセスグループ