タタ・モーターズのPrakritiプラットフォーム、TCS Intelligent Urban Exchange™(IUX)を活用し、ESG報告を自動化
インド国内の製造拠点およびバリューチェーン全体で持続可能性目標の達成を加速
このページは、2025年10月30日(現地時間)、インド・ムンバイで発表されたプレスリリースの日本語訳です。発表内容の詳細は原文をご覧下さい。
ムンバイ、2025年10月30日:タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)は、タタ・モーターズ(Tata Motors)と5年間の戦略的パートナーシップを締結し、同社のサステナビリティ推進を加速させます。タタ・モーターズのサステナビリティプラットフォーム「Prakriti」(プラクリティ)は、TCSのAI搭載ソリューション「TCS Intelligent Urban Exchange™」(IUX:インテリジェント・アーバン・エクスチェンジ)を活用し、ESG(Environment:環境、Society:社会、Governance:ガバナンス)に関する情報のデジタル化、リアルタイムのモニタリング、ESGコンプライアンス報告の自動化、そしてデータに基づいたサステナビリティのインサイトをもたらします。
これにより、タタ・モーターズは全製造拠点において、環境への取り組みに関して運用と報告の両面から具体的な成果を導き出せるよう、体制を強化します。 TCSは、タタ・モーターズの専門・業界知見を活かし、IUXをサステナビリティの要件に合わせて最適化するとともに、Prakritiをタタ・モーターズの事業運営と持続可能性のニーズに沿うように共同で開発しました。
インドを代表する自動車製造およびモビリティソリューション企業であるタタ・モーターズは、サステナビリティを最も重要な価値と考えています。同社は、温室効果ガス排出量を乗用車では2040年、商用車では2045年までにネットゼロにすることを目指し、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の推進や自然・生物多様性の保全に取り組んでいます。こうした目標の達成に向けて、タタ・モーターズは、カーボンアカウンティング(効果ガス排出量の算定・管理)、規制遵守、製品の環境負荷評価、循環性、生物多様性、リスク管理といった主要なサステナビリティ領域において、従来は手作業に頼っていたプロセスを、データに基づく意思決定支援ソリューションによって高度化しています。
タタ・モーターズは、TCSとの協働を通じて、統合・カスタマイズされたサステナビリティプラットフォームにESGデータを集約し、排出量の算定、法令遵守報告、高度なサステナビリティ分析を実現しています。また、サステナビリティ戦略のサプライチェーン全体への拡張にも取り組むとともに、インド証券取引委員会(SEBI)が定める「Business Responsibility and Sustainability Reporting(BRSR:事業責任およびサステナビリティ報告)」への対応も確実に進めています。
タタ・モーターズ チーフサステナビリティオフィサーのSJRクッティ(SJR Kutty)氏は、次のように述べています。
「私たちは、タタ・グループが推進するProject Aalingana(プロジェクト・アーリンガナ)が掲げる地球環境のレジリエンスに向けた3つの相互に関連する柱: ①事業およびバリューチェーン全体での脱炭素の推進、②循環型経済への体系的な移行、③自然・生物多様性の再生、に対するコミットメントを示すとともに、自社としてもESGの各領域において多面的に取り組んでおり、こうした活動は、持続可能な未来の実現に向けた当社の確固たる姿勢を示しています。TCSとのパートナーシップにより、私たちはサステナビリティの取り組みにインテリジェンスと自動化を組み込むとともに、事業運営やバリューチェーンが単に規制に準拠するだけでなく、よりレジリエントで将来に備えた体制を確立できました。今回の協働は、自動車業界のみならず、広く社会全体において変革の機運を生み出す重要な一歩となるでしょう」
TCS IUXは、バリューチェーン全体にわたる持続可能なデジタル化を支援し、迅速な規制対応とESG関連情報の効果的なモニタリング・管理を実現します。また、自動車業界特有の要件に柔軟に対応できる高いカスタマイズ性により、従業員、サプライヤー、販売店などのステークホルダー全体でサステナビリティ変革を促進し、タタ・モーターズが掲げる包括的なサステナビリティビジョンの実現を後押しします。
タタ・モーターズ デジタルAIラボの最高経営責任者(CEO)のラジェシュ・カンナン(Rajesh Kannan)氏は、次のように述べています。
「TCSとの戦略的パートナーシップにより、タタ・モーターズはBRSR基準に沿ってサステナビリティ施策を管理・効率化するための新たなベンチマークを打ち立てることができます。規制要件が一段と厳しさを増す中で、サステナビリティに特化して設計されたデジタル基盤を導入することにより、当社は堅牢なデータ、インサイト、アナリティクス機能を備えることができ、バリューチェーン全体で環境に配慮した事業運営が実現します。この先進的なアプローチは、透明性、イノベーション、そして持続可能なモビリティへの当社の揺るぎないコミットメントを示すものです」
TCS 製造部門プレジデントのアヌパム・シンガル(Anupam Singhal)は、次のように述べています。
「TCSでは、サステナビリティを単なるビジネス上の必須要件としてではなく、社会や市民と共に担うべき責任と捉えています。タタ・モーターズとのパートナーシップは、まさにこの信念に基づくものであり、IUXのようなAIを活用したプラットフォームを通じて、製造バリューチェーン全体にインテリジェンス、透明性、説明責任を組み込んでいます。私たちはタタ・モーターズと共に、事業運営のあり方を根本から見直し、より強靭で将来に備えた体制を整えるだけでなく、よりクリーンで責任ある世界の期待に応える存在へと進化しようとしています」
TCSは、タタ・グループ内の連携によって生まれる相乗効果を背景に、タタ・モーターズとの間に長年にわたる強固な関係を築いてきました。
企業が法規制を遵守するためには、広範なサステナビリティに関連するデータを収集する必要があります。しかし、多くの企業にとって、排出量や温室効果ガスに関する必要な情報、とりわけScope 3(バリューチェーン上のパートナーに起因する間接排出量)のデータを収集することは大きな課題となっており、データの取得、統合、可視化が困難な状況にあります。こうした課題に対し、Prakritiは、サステナビリティのモニタリングと報告業務を強化します。組織全体およびバリューチェーン全体にわたって、持続可能で環境に配慮した事業運営を実現するための包括的なインサイト、推奨事項、指標を提供します。さらに、一次、二次、三次のサプライヤーネットワーク全体で、ESGのパフォーマンス向上を支援します。
TCS デジタルソフトウェア&ソリューション部門バイスプレジデント兼ヘッドのアシュヴィニ・サクセナ(Ashvini Saxena)は、次のように述べています。
「サステナビリティに特化したTCS IUXは、AIや生成AIを活用して、スマート企業におけるサステナビリティ変革の3つの主要領域、すなわち、①ネットゼロへの移行と法令遵守の加速、②カーボンバリューチェーンの最適化とその整合性の維持、そして、③生物多様性の保全や環境保全プログラムを通じた気候リスクの低減、を推進します。これらにより、TCSはタタ・モーターズがサステナビリティを通じて、優れた事業運営、ステークホルダーとの関係強化、そして長期的な価値創出をどのように実現するかについて再定義できるよう支援しています。私たちは、単なる規制遵守にとどまらず、サステナビリティを中核的なビジネス推進力として位置づけ、将来に備えた持続可能なエコシステムの構築を目指しています」
TCS IUXは、多面的かつ強力なサステナビリティソリューションであり、企業が排出量の削減、コストの低減、資源の保全を実現しながら、環境保護、法令遵守、社会的責任を推進できるよう支援します。詳細については、TCS Intelligent Urban Exchange™をご覧ください。TCSは、200以上のサステナビリティ関連ソリューションを提供し、世界有数の大企業がテクノロジー、アナリティクス、スマートなインサイトを活用してカーボンフットプリントを削減し、持続可能性目標を達成できるようサポートしています。
以上
タタコンサルタンシーサービシズ(TCS)について
タタコンサルタンシーサービシズは、世界の様々な業界を牽引する大手企業からデジタル変革およびテクノロジーパートナーに選ばれています。1968年の創業以来、最高水準のイノベーション、卓越したエンジニアリング、カスタマーサービスを提供してきました。
TCSはタタ・グループの伝統に根ざし、お客さま、投資家、従業員、そして地域社会に長期的な価値を創造することに注力しています。世界55カ国に広がる約59万人の高度なスキルを持つ人材と、世界各地に202のサービスデリバリーセンターを擁し、世界各地でトップ・エンプロイヤーに認定されています。TCSは、新技術を迅速に適用・拡張する能力を活かしながら、お客さまとの長期的なパートナーシップを構築し、適応力のある企業への成長と変革を支援しています。こうした関係の多くは数十年にわたり、1970年代のメインフレームから現在のAIに至るまで、あらゆるテクノロジーサイクルを共に乗り越えてきました。
TCSは、人々の健康促進、サステナビリティ、さらに地域活性化に重点を置き、TCSニューヨークシティマラソン、TCSロンドンマラソン、TCSシドニーマラソンなど、世界で最も権威ある14の都市マラソンおよび耐久レースをタイトルスポンサーとして支援しています。
2025年3月31日を期末とする会計年度において、TCSの連結売上高は300億米ドルに達しました。
TCSの詳細についてはwww.tcs.comをご覧ください。