TCS CEO(最高経営責任者)兼 マネージングディレクターのK クリティヴァサン(K Krithivasan)は、次のように述べています。
「2026年度第2四半期の成長の勢いは、第3四半期でも継続しました。当社は、5つの柱で構成された包括的戦略のもと、世界最大のAI主導型テクノロジーサービス企業になるという目標に向けて、揺るぎない姿勢で取り組んでいます。現在、当社のAIサービスは年率換算で18億ドルの売上を生み出しています。これは、私たちがAIスタック全体にわたる戦略的投資を通じて、インフラからインテリジェンスに至るまで、いかに大きな価値をお客さまに提供しているかを示しているといえるでしょう」
TCS エグゼクティブディレクター、プレジデント 兼 COO(最高執行責任者)のアルティ・スブラマニアン(Aarthi Subramanian)は、次のように述べています。
「当四半期においてもAIの活用が加速しました。私たちは『Innovation Days(TCSがお客さまと共に実施する協働型ワークショップ形式のセッション)』を通じて、お客さまが価値の高いAIの活用機会を見つけられるよう支援するとともに、Rapid Build(ラピッド・ビルド)のアプローチにより、ソリューションの迅速な展開を実現しました。また、お客さまはAI活用に向けた基盤整備として、クラウド、データ、サイバーセキュリティ、エンタープライズ変革への投資を引き続き拡大しています。さらに当社は、ListEngage(リストエンゲージ)に続き、Coastal Cloud(コースタルクラウド)の買収を通じてSalesforce関連のケイパビリティを一層強化しました。
TCS CFO(最高財務責任者)兼エグゼクティブディレクターのサミール・セクサリア(Samir Seksaria)は、次のように述べています。
「当四半期の安定した利益率と強力なキャッシュ・コンバージョンは、私たちの規律ある事業運営と健全な財務基盤を反映しているといえるでしょう。堅固なバランスシートを背景に、TCSは成長分野への投資を戦略的に進めています。5本柱からなるAI戦略をスピードとスケールをもって実行することは、当社がAIファーストの企業へと変革し、ステークホルダーの皆さまに長期的な価値を提供するための鍵となります」
TCS CHRO(最高人事責任者)のスディープ・クンヌマル(Sudeep Kunnumal)は、次のように述べています。
「TCSがAIファースト企業へと変革していくうえで、社員は中核となる存在です。当四半期現在、高度なAIスキルを有する社員は21万7,000人を超え、大規模なプロジェクトでお客さまの成功を直接支えています。また私たちは、より高度なスキルを備えた新卒採用を倍増させ、未来に備えて人材基盤を急速に拡大しました。社員一人ひとりが次世代のケイパビリティ習得に積極的に取り組んでおり、AIがサービスの在り方を大きく変える中でも、TCSが責任あるイノベーションを推進し、持続的な価値を提供していく上での強力な原動力になっています」
2026年度第3四半期の部門別ハイライト
産業分野別
産業分野
| 構成(%)
| Q-o-Q*
CC***成長率(%)
| Y-o-Y**
CC***成長率(%)
|
Q3 FY25
| Q2 FY26
| Q3 FY26
|
銀行・金融・保険
| 30.5
| 32.2
| 31.9
| -0.4
| 1.6
|
消費者向けビジネス
| 15.3
| 15.3
| 15.4
| 1.3
| -2.7
|
ライフサイエンス&ヘルスケア
| 10.1
| 10.5
| 10.5
| 0.9
| 2.2
|
製造
| 8.4
| 8.8
| 8.8
| 0.2
| 1.7
|
テクノロジー&サービス
| 8.0
| 8.5
| 8.4
| -1.3
| 1.7
|
通信&メディア
| 5.8
| 5.9
| 5.9
| 0.6
| -1.6
|
エネルギー・資源・公共
| 5.6
| 5.9
| 6.0
| 1.0
| 2.2
|
その他の産業分野
| 16.3
| 12.9
| 13.1
| 4.6
| -19.4
|
合計
| 100.0
| 100.0
| 100.0
| 0.8
| -2.6
|
市場別
地域
| 構成(%)
| Q-o-Q*
CC***成長率(%)
| Y-o-Y**
CC***成長率(%)
|
Q3 FY25
| Q2 FY26
| Q3 FY26
|
アメリカ
|
|
|
|
|
|
北米
| 47.7
| 48.8
| 48.5
| 0.1
| 1.3
|
ラテンアメリカ
| 1.9
| 1.9
| 2.0
| 4.6
| 1.4
|
欧州
|
|
|
|
|
|
英国
| 16.6
| 17.5
| 16.9
| -1.9
| -3.2
|
欧州大陸
| 13.9
| 15.3
| 15.6
| 2.1
| 1.4
|
アジア太平洋
| 7.8
| 8.3
| 8.3
| 1.1
| 3.5
|
インド
| 9.8
| 5.8
| 6.1
| 8.0
| -34.3
|
中東・アフリカ
| 2.3
| 2.4
| 2.6
| 3.2
| 8.3
|
合計
| 100.0
| 100.0
| 100.0
| 0.8
| -2.6
|
*前期比
**前年比
***恒常通貨ベース
主な契約案件
- TPG(世界有数のオルタナティブ資産運用会社)との戦略的パートナーシップを発表しました。この提携は、TCSのAIデータセンタービジネスHyperVaultを強化するためのものです。HyperVaultは、ギガワット規模のAI対応インフラ構築を実現することとなり、これは「今後数年でギガワット超の容量を備えたデータセンターを創出する」というTCSのビジョンにも合致しています。今回のパートナーシップは、TCSが「世界最大のAI主導型テクノロジーサービス企業」を目指す上で重要なマイルストーンとなります。
- SalesforceのSummit Partner(最上位パートナー)であり、Salesforceに関するコンサルティングを専門とするリーディングカンパニーCoastal Cloudの株式100%を取得する最終合意を締結しました。Coastal Cloudは、3,000以上のマルチクラウドに関する認定資格を持つ400名の経験豊富な専門家を擁しており、同社が持つAI主導のアドバイザリーとビジネスコンサルティングのケイパビリティを融合することで、お客さまの営業、サービス、マーケティングの再構築を支援します。
- Google Cloudとの長年にわたるパートナーシップを拡大し、次世代のエージェント型AIプラットフォームであるGemini Enterpriseを導入しました。この提携により、TCSの社員は、人とAIの協働を前提とした次世代業務モデルを実現する、高度なエージェント型AIソリューションを構築できるようになります。Gemini Enterpriseは、カスタムエージェントの開発に加え、Google Cloudが提供する事前構成済みのエージェントやサードパーティ製エージェントとのシームレスな統合を可能にします。また、エージェント間の通信とオーケストレーション機能により、複雑で多段階にわたる業務プロセスを簡素化し、企業全体でエージェント型ソリューションを迅速にスケールさせることができます。
- 電化および自動化分野における世界的リーダーであるABBとの18年にわたるパートナーシップをさらに拡大しました。このパートナーシップは、ABBのグローバルなホスティング業務のモダナイゼーション、IT環境の簡素化、およびレジリエンスとイノベーションを支えるデジタル基盤の強化を目的としています。この複数年にわたる取り組みの一環として、TCSはABBのFuture Hosting Modelを運用します。これは、システムの効率化を目的に設計された次世代のモジュール型ITインフラです。このモデルにより、AIを活用したZeroOps*(ゼロオプス)のフレームワークを通じて、予測型の運用、迅速なサービス復旧、および継続的なセキュリティ保証が可能になります。
*人手 による運用作業を極力なくし、AIや自動化によってシステムを自己管理できる状態にする枠組み
- 英国国民保健サービス(NHS)の調達機関であるNHS Supply Chainから、今後5年間にわたり、基幹業務システムとクラウドインフラ基盤のアプリケーション開発支援および保守を担うパートナーに選ばれました。TCSは、クラウドやAIを活用したさまざまなソリューションを導入し、NHS Supply ChainのITシステムをモダナイズするとともに、全体的な業務効率の向上を実現します。
- 英国を代表する保険・資産運用・年金サービス提供企業であるAvivaとのパートナーシップを拡大しました。これにより、エンドツーエンドの保険契約管理サービスの対象は650万件超へと拡大し、Avivaに代わって、TCSのFCA(英国金融行動監視機構)認可子会社であるDiligenta UKが管理を担います。
- 世界有数の生命保険・年金保険会社であるCanada Lifeと、英国および欧州事業を対象とした複数年にわたる変革およびマネージドサービス契約を締結しました。このパートナーシップの一環として、TCSはデータセンター、基幹インフラ、エンドユーザー向けサービス、およびエバーグリーニングサービス*のモダナイズと運用管理を担い、レジリエンス強化、自動化推進、ならびに顧客体験向上を実現します。本パートナーシップは、TCSの業界をリードするケイパビリティと、Canada Lifeの知見と専門性を融合させ、同社の長期的なテクノロジー・モダナイゼーションの基盤を築くものです。
* ITシステムやソフトウェアを常に最新の状態に保つためのサービス
- プレミアム旅行およびライフスタイルを提供するグローバルブランドCathayと提携し、プラットフォームとデジタルワークプレイスのインフラ管理を担うことで、強固な基盤構築と顧客体験の向上を実現します。
- 英国最大級のスーパーマーケットチェーンの一つであるMorrisonsとの10年にわたるパートナーシップを拡大しました。本契約の一環として、TCSは小売、eコマース、マーケティングといった主要な事業領域全体にわたる業務統合・連携を支援し、Morrisonsの業務効率向上とデジタル変革の加速を支援します。
- Tata Motorsと5年間のパートナーシップを締結し、同社のサステナビリティへの取り組みを加速させます。AIを活用したTCS Intelligent Urban Exchange™(IUX)を基盤とするPrakritiプラットフォームは、ESGデータのデジタル化、リアルタイム監視、コンプライアンス報告の自動化、およびデータに基づくインサイト提供を実現し、Tata Motorsが全工場で環境負荷削減の成果を可視化・向上できるよう支援します。Prakritiは、Tata Motorsの知見を活用して共同開発されたもので、同社の事業運営およびサステナビリティ要件に合わせて最適化されています。
- TCSは、ロンドンにAI Experience Zone(エクスペリエンスゾーン)とDesign Studio(デザインスタジオ)を開設することを発表しました。これにより、英国全土において戦略的投資を続ける姿勢と、英国経済との長年にわたるパートナーシップへの強いコミットメントを改めて示しました。さらに、雇用と人材育成への継続的な投資を通して、今後3年間で英国に5,000人の新規雇用を創出する計画です。
リサーチ&イノベーション
2025年12月31日現在、TCSは当期に申請した202件を含め、9,428件の特許を出願中で、当期に取得した176件を含め、これまで5,262件の権利を取得しています。
当四半期の主なハイライト
- Tata InnoVista 2025にて、「Best Company for Excellence in Managing Ideas for Innovation(イノベーションのための優れたアイデア管理 最優秀企業賞)」を受賞しました。
- CIIアワード
- CII Industrial IP Awards 2025にて、パテント(特許)部門の「Winner’s Trophy(ウィナーズ・トロフィー)」を獲得しました。
- 「Large Enterprise, ICT(大企業のICT)」部門において、2020年から2025年にわたり「Best Patent Portfolio(最優秀特許ポートフォリオ)」を維持した企業として表彰されました。
- 「Top 30 IP Driven Organizations(知財を強みとして事業展開する企業トップ30)」にランクインしました。
- CIIより、TCSのライフサイエンスに関するリサーチが「Top 25 institutes in India(インド国内研究機関トップ25)」のひとつに認定されました。
受賞歴
- Everest Group より、Adobe Services(Adobeサービス)、Healthcare Data、Analytics and AI Services(ヘルスケア分野のデータ活用・アナリティクス・AIサービス)、Digital Workplace Services(デジタルワークプレスサービス)、Financial Crime and Compliance Operations Services(金融犯罪対策・コンプライアンス業務サービス)、Supply Chain Management BPSの各領域で、リーダーとして複数の評価を獲得しました。
- AWS より、「Agentic AI Specialization Program(エージェント型AI スペシャライゼーション・プログラム)」のLaunch Partner(ローンチパートナー)に認定されました。
- Commvault 主催の「SHIFT 2025」にて、「Market Builder GSI Partner of the Year Award(マーケットビルダーGSIパートナー オブ・ザ・イヤー賞)」を受賞しました。
- Microsoftより、AIアプリケーションの構築とモダナイゼーションにおける優れたケイパビリティが評価され、「Build & Modernize with AI Apps(AI アプリ構築・モダナイズ)」部門のグローバルウィナーに選ばれました。
- Global Sourcing Association Awards 2025にて、「Service Provider of the Year(サービスプロバイダー オブ・ザ・イヤー賞)」のLargeカテゴリー(大規模部門)、「Strategic Sourcing Team of the Year(戦略的ソーシングチーム オブ・ザ・イヤー賞)」、さらに BBC とともに「Utilities Program of the Year(ユーティリティプログラム オブ・ザ・イヤー賞)」を受賞しました。
- Microsoft Sweden より、スウェーデン企業のクラウドと AI モダナイゼーションを推進した実績が評価され、「Country Partner of the Year(カントリーパートナー オブ・ザ・イヤー賞)」を受賞しました。
- Celent の調査報告書において、TCS BaNCS が中東・アフリカ、ラテンアメリカ、アジア太平洋地域の「Luminary(ルミナリー)」に選ばれました。
- 「CII DX Awards 2025」にて、TCS Gen AI E4 Strategies(従業員エンゲージメント等での生成AI活用を体系化した「E4」戦略)の導入フレームワークが、「Innovative Solution(革新的ソリューション)」として評価され、受賞しました。
- 「NASCIO 2025」にて、米国カンザス州における失業保険システムのモダナイゼーションが評価され、「State IT Recognition Award(カンザス州 IT 認定賞)」を受賞しました。
以上